ほづみとトーク(Q&A)

A.それはハローズの誘致に成功し、たくさんの店が出店し、にぎわいが創出できたことです。
たまたまハローズの幹部の一人と同窓だったため、粘り強く交渉を重ね、出店にこぎ着けました。またハローズだけではなく、まだ広島では出店数が少ない百均のセリアやホームセンターTIME、ファッションのしまむらが来てくれたことも大きかったと思います。集客が増加したため、当初は苦戦が予想されたスーパーディオも売上が著しく増加した模様で、店舗改装商品拡充に至りました。

A.ある調査によれば、年間200万人と云われています。
海田大橋がETCで通行料50円になり、熊野トンネルが無料化され、県道矢野安浦線も広くなって広島市内や矢野・府中方面からもたくさんの人が買い物に訪れるようになりました。子供たちの声も取り入れて、マクドナルドにも出店して貰うよう働きかけて、10/25めでたくオープンの形になりました。これで一層客足は伸びると思います。

これは余談ですが、これらの店の出店により、町には数千万円の法人税増収となりますし、「通勤や買い物に便利になった」との理由でよその地域からの転入者が増えています。これも町の財源から云えば、固定資産税の増収ということで、町は潤います。

A.これからまたいろいろ検討したいと思います。逆にどんな店に来て貰いたいか、皆さんの声をお聞きしたいと思います。
小さな子どもを持つご家庭では、家族やおじいちゃんおばあちゃんと一緒に行ける回転寿司のお店などがあると良いのでは・・・
一皿100円程度の安価な全国展開の回転寿司チェーンも良いのですが、にぎわいの創出・集客の観点からいえば、まだ広島県には出店されていない、少しグレードの高い回転寿司でも良いかな・・・と個人的には考えています。

食べ物屋さんは多ければ多いほど良いと思うので、是非皆さんの声、ご希望をお聞かせ願えればと思います。

A.ご指摘のとおりだと思います。また現在現役で開業しておられる病院の先生方も高齢化が進んでいます。病院団地といわれる地区にはまだまだスペースはあるように思いますし、複合的な診療ができるにこしたことはありませんが、子育てや高齢者の健康寿命延伸のためにも全力で病院誘致を働きかけたいと思います。

A.現職の町長は、2008年の選挙で当選されて以来、2012年、16年、20年と3期連続で無投票が続いています。

長期政権であるが故に、町政や役場の職場風土に気の緩みやなれ合い、もたれ合い、不正や忖度がありはしないかと・・・。平本町長の時代は、役場職員も緊張感を持ってピリピリしていました。しかし昨今の役場は何となく覇気もなく、漫然としているように感じられるのは私だけでしょうか・・・。競争原理が働いてこそ、緊張感も生まれ、俊敏な行動や的確な判断、思い切った決断が出来るのではないでしょうか・・・。

また、組織のリーダーは健康で、率先垂範、みんなの先頭に立って、仲間をグイグイ引っ張っていかねばなりません。激動する今の社会、国や県からの指示で動くだけでは世の中の流れに立ち後れてしまいます。指示待ちではなく、逆に国や県にたくさんの要望や提案を叩きつけ、国や県を動かしていくバイタリティーをもって立ち向かって行くことが大事です。そのためにもリーダーは健康で、何事にも意欲的で新しいモノのどんどん挑戦し、町を改革していく、挑戦していく爆発的なエネルギーを持っていなければなりません。

かといって役場が全てをするのではありません。実際に動くのは町の主体者である町民の方々です。役場はそのお膳立て、準備をする。
私が私淑する高杉晋作は、幕末の動乱期、長州征伐の動いた15万の幕府軍に対して、3500人の長州藩士に一般農民をまとめ上げて民兵化し、騎兵隊を創設して、みごとに幕府軍を撤退させる快挙を成し遂げました。

アメリカのケネディー大統領は、就任時の演説で、「Ask what you can do for your country.(国が諸君に何をしてくれるかを問うな。 諸君が国に対して何をできるかを問え)」と訴えました。町を活性化していくのは皆さん一人ひとりのエネルギーであり、刷新への熱意であります。どうか皆さんの声、夢、願いをお聞かせいただき、一緒に汗をかいていただけませんか。

A.戦略的には、国内需要の掘り起こしと観光やインバウンドの取り込み、海外への輸出を考えています。

【書写書道教育の振興】
熊野筆は長年、学童用書筆の生産が中心でした。少子化や、ワープロや携帯スマホなど、社会の生活様式の変化に伴い、筆離れが進んでいるのも事実です。
書写書道教育は母国語を表記する漢字かなを素材として、我が国固有の文化でもある文字を表現する基礎基本を習得する学びの根幹です。そして「書は人なり」と云われるように、その人の心情を映し出すものです。学校週五日制が導入されたとき、毛筆書写が学校現場からなくなるのではないかと危惧されましたが、熊野町の先人方の努力もあって、学習指導要領の中には「年間30時間程度、毛筆を使った授業をするよう」明記されました。
ところが学校現場では、毛筆書写をやったことにする偽装報告書のようなものの提出が横行されていると聴きます。確かに学校現場では、コロナ禍もあり、ICTの導入により先生方もパソコン研修やOA機器の扱い方の実践など、書写指導どころではなかったかもしれません。
ですが、「昔取った杵柄」という言葉があるように、子どもの頃に筆を持った、使ってみた経験がなければ、その人は一生、筆とは縁のない人生を送ってしまうようになりましょう。小中学校で文字の基礎基本を正しく習得しておくことで、その人の手書き文字の生活は豊かなものになり、大人になって絵手紙や俳句を書いたり、陶芸で絵付けをしたりと、心に潤いのある生活を送れるようになると思います。
「服装の乱れは心の乱れ」という言葉があるように、「文字の乱れも心の乱れ」です。
そういう意味で、小中学校での毛筆書写のあり方については、文科省や県教委と連携しながら、充実拡充に向けてしっかり運動していきたいと思います。町内の小中学校でさえ、長期休暇の宿題に書き初め等の書写の宿題が出されなくなっていると利いています。
熊野町が筆の町として全国に率先して毛筆書写の先進実践地域として範を示していくようであらねばならないと思います。
とにかく筆を持つ人口の増加、裾野を広げていく、将来にわたって筆を持つ人材育成の種撒きが大切だと思います。

【観光・インバウンドの取り込みについて】
平成6年秋の筆の里工房オープン以来、工房を中心として観光客の取り込みについては環境整備に努めてきました。また近年は工房周辺に新たな集客施設を整備、その建設が進んでいます。今後は、ハード(箱もの)よりもソフト(企画や内容)の充実が求められます。看板や標識、パンフレット等の外国語表記や外国語が話せるガイドの育成も必要でしょう。

また熊野の化粧筆は海外のモノと違って毛先がしなやかで繊細、化粧の乗りが良いという評価が定着していますが、かな用書筆はもちろん、漢字用の兼毫書筆も良いモノは中国製と違ってしなやかで繊細。日本産の良質の米や果物が海外に輸出され、高い評価を受けているように、熊野の高級な書筆もまた海外に輸出できるのではないかと個人的には感じています。
「窮鼠猫を噛む」という諺もありますし、化粧筆では白鳳堂さんがまさにそれを実践され、今日の繁栄に繋がっています。
「原料が良くない、入ってこない」、「職人がいない」といってじり貧になることを座して待つよりも、新しい化学繊維と伝統的な毛組みの叡智を融合させて、アウトバウンド=新たな挑戦に打って出る事業所さんには支援をしていきたいと思います。

【後継者の育成について】
人口減少、少子化、毛筆離れによる国内需要の低迷により、従来のような毛筆消費は難しいように思います。したがって、分業による大量生産という方式では問屋さんはもちろん、職人さんも経営生活が成り立ちません。職人も穂首をつくるまでだけでなく、軸挿管や糊固め、名入れからネット販売まで一人で何でもこなせるようなマルチ職人が生き残れる時代になっていくのではないでしょうか。後継者育成支援のあり方についても、これまでのように筆組合や事業所に支援するのではなく、新たに技術を習得したいという職人さんに直に支援して、ユーティリティーな人材を育てていく時代になったと思っています。

A.大雨の度に防災交流センターや町民体育館などに避難するケースが続いています。100年に一度といわれるような大雨や猛暑が地球温暖化の影響で、今後頻発されることが予想されます。西部と東部に防災交流センターも完成しましたが、予想される南海トラフのような大地震が起きた場合、公民館や学校体育館なども含めて町の施設で町民全体を収容できるはずもありません。広域にわたる大規模災害となれば、自衛隊や他の地域からの救援も得られません。道路は寸断され、熊野町は孤立化し、電気水道は止まったまま・・・ こういった最悪の事態を想定し、町民の命を守る準備をしておかねばならないと考えます。

ハローズとは非常時における災害避難場所や食料等の供出について協定を締結しています。その他の大型店舗や土木建設関係の事業所などともこれから先、鋭意協力協定を締結して、非常時における救援救助の初動体制の強化を図りたいと思っています。

【道路の復旧、保全について】
限られた地域での災害であれば、自衛隊はもちろん、他の市町村からの消防や警察、医療従事者などの救援も来てくれましょうが、南海トラフのような大規模で広域な災害となった場合、それは不可能と想定しなければいけません。崖崩れや陥没などにより、道路が通行不能になった場合、直ちに町内の土木工事会社と連携して復旧工事に当たらなければなりません。ただ道路の寸断により町外からはショベルカーなどが入れないので、町内にあるショベルカーなどの重機を使って復旧工事に当たらねばなりません。
町内にどのような重機がどれぐらいあって、それを運転操作できるオペレーター(運転手)が町内に何人在住しているか、事前の調査が必要です。土木業者に頼んではみたが重機がない、運転手がいないでは話になりません。また重機を動かす燃料の確保はどうでしょう。ガソリンスタンドに行ってみたが、道路が不通でガソリンや軽油の在庫ががなくなってしまったというのでは、重機が動かせません。町内のガソリンスタンドの非常時における適正な備蓄量はどれほどなのか、また土木建設会社ではどれほど重機の燃料を備蓄しているのか調査し、備蓄が少ないようであれば、補助金を出すなどして、各事業所に燃料の備蓄を確保しておいて貰うことが大切だと思います。。
また法的な整備も必要だと考えています。「県道だから、設置管理者は県、復旧工事も県」と言い張っていたら、県も非常事態で手が回らず、復旧が遅れます。所管を超えた弾力的即時的な運用ができるように県との協議が必要でしょう。

【水の確保】
水道が断水した場合、南海トラフのような広域大規模災害においては水道の復旧も一ヶ月とか数ヶ月かかることも想定されます。(能登地方の事例でもわかるように・・・)
当然個人宅でのペットボトルでの水の備蓄では到底間に合いません。スーパーの水コーナーがカラッポという光景はよくTVでも放映されています。交通アクセスが遮断され、他地域からの水の補給が不可能な場合、では水の確保はどうするか・・・
町内にある井戸水の活用が第一でしょう。飲用に使う場合、井戸は年に一回保健所の水質検査を受ける必要がありますが、毎年その検査を受けている家庭が町内のどこにどれだけあるか、町として把握しておく必要があります。また農業用としてのみ使用し、検査を受けていない井戸については、町が検査料を補助するなどして定期的に水質検査を実施して、いざという時、近隣の住民に水を提供できるよう準備しておくことが危機管理能力だと思います。
さらに、最近の井戸は手汲み井戸ではなく、電動ポンプによる吸い上げが多いのではないでしょうか。停電になればポンプが動かず、水がくみ上げられないというのでは、井戸の活用ができないことになります。そこで重要なのが自家発電機や充電器でしょう。町内で個人または事業所で自家発電機や充電器、またはAVの自動車を保有しているところがどれだけあるか、これも実態調査とデータベース化が必要でありましょう。
町内在住のAさんは、「自宅に井戸を掘ろうとしたが、思ったより高い見積りだったので井戸は諦め、その代わり、電動ポンプで水をくみ上げている隣の家と協議して、自分は中古の自家発電機を購入し、いざという時は自家発電機を隣と共有し、ポンプは発電機で動かして水を貰い、最低限の電気は隣に提供するという約束を結んだ」とか・・・
地域ごとに個人が所有し、共有できる施設設備や資源があればそれを活用することが非常時は大切です。その物的資源の状況を平時の時から十分把握し、データベース化して、いざという時に活用できる準備をしておくことが本当の意味での危機管理能力だと思います。防災交流センターのような箱ものを造っても、そこに全員避難できるわけでもないし、水食料などが一ヶ月も備蓄できるわけでもない。民間にある既存の施設設備や資源を活用する、活用できる環境や準備、情報を持っていることが肝要と思われます。

【食糧の確保】
大規模災害の後に、スーパーやコンビニの食品の棚が空っぽになっている光景が印象的に残っています。実際に町内でも西日本豪雨の際には、みんながスーパーで食料を買いあさり、動揺と不安がよぎりました。
町内には、現在たくさんの耕作放棄地が存在しています。また田畑を耕すトラクターは田植え前など年に数回使用するのみでいささか稼働率も低い状態。こういった既存の眠っている環境や資源を有機的に結びつけ、家庭菜園化したり、町民菜園として開放し、野菜作りを奨励したいと思います。玉ねぎやジャガイモ、カボチャ、大根、人参といったような保存性の良い野菜はもちろん、葉物野菜も自宅の周りですぐに収穫できれば、非常時の際でもたちまち重宝できます。地産地消で町全体での食糧自給率の向上にもなり、野菜の世話をすることは高齢者にとっても生きがいづくりや健康寿命を延ばす相乗効果が期待されるのではないでしょうか。

国内的にみれば、大きな企業では社員の帰宅困難者用に食料や水、毛布などを備蓄していると聴きますが、町内の事業所においても、食料や水、燃料等の備蓄をしっかり奨励していきたいと思います。
また、少子化によって学校には空き教室があると思われますの、財源の許す限り、備蓄を進めていきたいと思います。

A.町独自で水源を確保し、浄水施設を維持管理するよりも、県から水を買う方がコスト的に安いという判断で現在に至っているようです。全国的にも水道管等の老朽化により、施設の維持管理に多額の費用がかかり、地域連合で諸課題を克服していこうという動きがあって、熊野町もそれに加盟し対応しています。近い将来、水道料金は、他の市町とも平準化されていくのではないかと思われます。
ただ、県水を買っていても、町内の至る所で知らず知らずに漏水しているのではないかという指摘もあるので、今後、担当部署とも相談して精査させてみたいと思っています。

A.高齢化により、米作りができなくなったり、若い人たちが関東関西方面に出てしまって、両親が棲んでいた家がそのまま空き家になっているということだと思います。
大きな災害などがあった場合、食糧の確保が最優先の一つですが、耕作放棄地などを家庭菜園として活用していくことで、地産地消が進めば、食の安全・確保に繋がると思います。
広い農地であれば、町民菜園として皆さんに開放し、野菜作りや園芸に汗を流していただければ、生きがいづくりにもなりますし、足腰を動かして健康作りにもなると思います。

また空き家については、物件によっては、公費で少しリノベーション(リフォーム)して、平時は民泊施設として民間事業者に管理運営を委託したり、災害などの非常時においては避難場所として活用してはどうでしょう・・・。体育館などでの避難生活なんて、被害者の立場になって考えると、いつまでもあってはいけないと思っています。

眠っている資源、資産、マンパワーをみんなの知恵とアイデアで、リノベーション(刷新)していきましょう!

A.一案として、成人式を迎える青年に対し、無償でパスポートを提供することを考えています。若い時に海外を観て回ることで、視野を拡げたり、国際感覚を身に付けたり、また逆に日本や故郷の良さを再発見したり…と、大いに成果はあると思います。これは将来の我が町熊野町を支える若者たちへの先行投資となりましょう。

次に、女性が働きやすい環境として、保育施設への待機児童の問題があります。聴いたところによれば、西部地域においては季節的な問題もありましょうが、まだ保育所の受け皿として定員オーバーな状態があるようです。子どもの数は減ってはいるものの、働きたいというお母さん方はそれ以上に増えているのですから、待機児童の解消に向けてしっかり環境整備に努めたいと思います。

そして次に念頭にあるのが、「女性の、女性による、女性のためのイベント」の開催です。これは筆産業の振興や観光促進とも関わることですが、「化粧筆をテーマに、化粧、ファッションのイベントを女性が中心になって開催し、パリコレ、東京ファッションショーのようなイベントに育てて行く夢を描いています。書筆画筆をテーマにしたイベントとしては、「全国書画展」や「ありがとうの絵手紙コンクール」シルバーをターゲットにした「ふれあい書道展」などがありますが、化粧筆に関してはまだ大きなイベントが組めていません。化粧筆をただ作るだけでなく、メイクやファッション、ポーチや装身具など化粧筆を取り巻くグッズなども含めて、コンテストや展示会を開催し、有名アーティストやモデルなどを招いてショーを開催すれば、文化の情報発信として国内外から注目されることとなりましょう。しかもそれを官民挙げて、女性中心に実行委員会方式で立ち上げ、石破新首相が唱えているふるさと創生補助金をもってすれば、時代のニーズ、コンセプトにぴったり合致するはずです。

A.「子どもは地域の宝」というのが私の信念です。いじめや不登校によって貴重な就学時期を辛い思いで過ごすことは本人はもちろん、地域としても不幸であり、残念です。
早期発見やきめ細やかなカウンセリング、子どもに寄り添った先生方との丁寧なコミュニケーションが大切で、教育予算の増額や人材の確保が課題です。熊野町だけでなく、全国的に見ても、教育予算の割合は減少が続き、世界に比べて著しく後退しています。「米百俵」という逸話をご存じですか? 北越戊辰戦争に敗れ困窮した長岡藩に、見舞いとして送られてきた百俵の米。 長岡藩大参事の小林虎三郎は「教育こそが最終的には地域を繁栄させ、人々の生活をよくする」という信念のもと、この米を藩士らに分配せずに売却し、国漢学校設立資金の一部に充てました。まさに「国づくりは人づくりから」です。
教育予算の増額、これは必ずやり遂げます。

A.まず今、最も感じることは、隣近所、地域で支え合うといった地域コミュニティーの崩壊です。コロナ禍もあって、近隣住民との関わり合い方が一層希薄になってきました。大きな災害が襲ってきたとき、「隣近所の住人は大丈夫か」という気遣い、「いつもゴミ出しに出てくるおばあちゃんが、今日は姿が見られなかったが、熱でも出して寝込んでいるのでは・・・?」といった心配する心配り。GIVE AND TAKE 相互扶助の言葉通り、いずれ自分も年をとり体に不自由も生じるのですから、人に優しく接しておくことで、先々自分もみんなから親切にしてもらえることと理解しておくべきでしょう。
耕作放棄地などを町民菜園として花や野菜作りの場を提供すれば、近くの住民たちが寄り合って、会話が進み、育て方を教え合ったり、収穫した野菜を分け合ったりしてコミュニケーションが増すことでしょう。 高齢者の福祉施設を作って高い費用で入所させることよりも、地域の人が支え合って、地域に根付き、生きがいを持って生活し続けられる環境こそが福祉の充実だと私は考えます。そのための基盤が地域コミュニィーの再生です。
自治会、子ども会、老人会、公民館活動といった既成の団体グループだけでなく、新たなワーキンググループを作って、会話を弾ませたり、もの作りやボランティア活動をされる所には支援の手を差しのべたいと思います。

次に遠隔治療の先進的導入です。県病院が駅裏に替わり、中電病院や鉄道病院と統廃合され、高度集積治療の方針が発表されています。ご承知のように、熊野は交通の便も悪く、高齢者にとっては通院が極めて困難。タクシーを呼んでもドライバー不足で来てもらえず、町民の足となり得ていません。ICTを駆使した遠隔治療の先進的な導入を是非とも取り入れたいと思います。

また上掲と重なりますが、県病院や坂の済生会病院、呉共済などの大きな病院に通院されるのに、町内巡回バスの運用を期待されている声をよく耳にします。各病院への通院状況、を調査し、運行事業者や皆さんのご希望などを精査して町内巡回バスの運用見直しを検討したいと思っています。

そして最近、高齢者向けの配食サービスがかなり流行ってきているように聞いていますが、これを学校給食、スーパーやコンビニのフードロス問題などとも融合して、安価でより品質の良い、そして無駄のない食事提供サービスが出来ないものかと考えています。ある時間、ある場所で、だれでもが気楽に利用できる「みんなの食堂」、そんなものを作ってみたい夢があります。

A.「統合型フードセンターの創設」についてお答えします。これは私が提唱する最も目玉になる施策の一つで、保育所・学校、老人福祉施設、民間の宅配食事サービスを利用しておられる家庭なども包括した統合型の給食配食施設を作ろうというものです。
施設設備や調理師、配達ドライバーなどマンパワーを共有することによって、離乳食から学校給食、介護食といった様々な人やニーズに対応し、品質の高いメニューを効率よく提供できるようになります。
またスーパーの売れ残った弁当や畑でとれた余った野菜をセンターに提供してもらうことで、フードロスの軽減にもつながり、いわゆる「子ども食堂」から誰でも利用ができる「みんなの食堂」への展開もできます。
さらに大規模災害の時などには、救援物資を集積・分配する拠点施設としても機能します。

A.まず大きな災害に対する備えについて国勢調査並みの徹底した調査を行います。
自衛隊等の救援が来られないことを想定し、町内にショベルカー等の重機がどれだけあるのか、重機を動かせる人の確保や燃料は十分か。
町内在住の医師や看護師、消防士など、資格や経験のある人を掌握し、データベース化して初動態勢に活かします。
断水の際、町内に使える井戸はどこにあるのか、停電の時、井戸水を汲み上げるポンプを動かす自家発電機はどこにあるか。町内のガソリンや軽油の備蓄は充分か。
耕作放棄地も活用すれば野菜の収穫ができますし、空き家も避難場所や仮設住宅にもなりましょう。
今、町内にできた西部や東部の防災センターは、実質は公民館であって、大規模災害の場合、防災拠点としては機能しません。東北や能登での震災の教訓を活かし、民間の力もお借りしながら、大きな災害に備える本当に役立つ準備が必要なのです。

A.「パリコレ」や「東京コレクション」では、毎年、ファッションの新作発表会(プレタポルテ)が行われています。

熊野は現在、化粧筆が有名ですが、化粧筆を作ることばかりではなく、使うことや持って楽しむことももっと情報発信していくべきだと思います。

化粧筆とその活用の仕方、メイク、ファッション、ポーチや装飾品など化粧筆を取り巻く小物にまでテリトリーを広げて、展示会やコンクール、ショーといった大きなイベントを打ちたいものです。化粧品メーカーと提携して、化粧筆の使い方などを「お試しメイク」したり、今流行の韓国メイクはこれだ!とか紹介したり・・・

売ることばかりを考えるのではなく、使うことや楽しむことを、女性の立場でしっかり情報発信していくことが、大きな目で見ていくと販路拡大に繋がると思います。

女性による女性のための企画で、女性を中心に実行委員会方式を立ち上げ、企画立案、運営してみてはいかがでしょう。

A.広島駅前や新天地に「お好み焼き村」といって、お好み焼きの店の集合ビルがあるでしょ。マニアックなユーザーはお好み焼きだったら「みっちゃん」とか「麗ちゃん」とかブランドが確立した店を自分で調べて行くでしょう。しかし、普通の観光客や通りすがりの人で特にこだわりがなければ、「とりあえず『お好み焼き村』にでも入ってみようか」ということになるでしょう。団体客であれば、なおさらのことです。
それと同様、熊野の化粧筆、書筆、画筆等を一堂に集めるテナント集合モール(ビル)を設置してみてはいかがでしょうか。

A.はい、しかし、博物館というのは普通の人にとっては敷居が高いものです。「あらかじめ入場券が要るのではないか」とか、「場所代も含めて、値段が高いのではないか」といった余計な先入観が入ったりするものです。

大きな道沿いにあって、他にも多様な店がたくさんあって、軽い気持ちでウインドーショッピングもできるというようなシチュエーションが大事だと思います。

紙屋町シャレオの地下街にあるラーメン店と、県立美術館の中にある食堂に入ってラーメン食べるのと、どちらが入りやすいですか?

A.参画を希望する町内の化粧筆、書筆、画筆の製造事業所がそれぞれの販売ブースを自前で作り、ビルオーナーに家賃を払う。

共有スペースを設けて、そこでは化粧品メーカーの協力を得て、メイクアーティストを常駐させ、お試しメイクをしたり、今流行の韓国メイクなどを紹介するなど、情報発信をして、来場者がワクワクするような空間を提供するんです。

喫茶コーナーもあって良いと思います。見知らぬ女性達が、化粧筆の使い方などをおしゃべりして楽しんでもらえば、熊野筆ファンとなりましょう。

A.ハローズのところから阿戸別れ交差点までがいつもよく混んでいます。県道矢野安浦線の延伸工事(出来庭から役場裏、東中下を通って黒瀬トンネルに繋がる)の早期開通が一番です。先日から一部工事がスタートしました。
ただ具体的な完成目途はまだ立っていません。しかし、県としては、非常時の国道2号線の迂回路として県道矢野安浦線は非常に重要な幹線道路だと認定していますから、工事は着実に前進していくと思います。
ただそれより先に、実現可能な策として、宮田石油前から阿戸別れ交差点にかけて、左折専用に1レーン増やす構想があるようです。これが実現すれば黒瀬方面に向けての渋滞がかなり緩和される見通しです。用地取得交渉など、町としてもしっかり協力できればと思っています。

A.化粧筆や画筆はもちろんですが、ここでは書筆についてお話しします。

化粧筆が一躍有名になったのは、先のある繊細な毛を揃えて、上手くブラシの形状にした所に原点があるように思いますが、そのルーツは書筆、中でもいろいろな動物の毛を混ぜた兼毫筆の毛組みにあります。
日本と中国では、兼毫筆の作り方、構造が違います。日本の兼毫筆は全部捌いても書けるような構造になっていますが、中国の兼毫筆は捌いたら書けません。
また日本には漢字とは別に仮名文化があり、流暢で繊細な仮名文字を書く用途に応じた小筆が独自の発展をしてきました。

また原毛を処理する段階で使用する水の成分も全く違います。中国の生水は飲めないとよく言われますが、日本の軟水と違って中国は硬水、カルシウムや硫酸など微量元素が多く含まれていて、中国から輸入された原毛は品質が良くありません。

果物や米などの日本産の農産物が中国の上級階層に高く評価されているように、毛先が良く利き、繊細な筆さばきができる兼毫筆や小筆(水筆)などは、中国に持って行っても、実情を丁寧に説明すれば十分売れる可能性があると思います。

白鳳堂さんが独自で海外へプレゼンして行かれたように、パイオニア精神のある筆屋さんに期待して、背中を後押ししたいと思っています。

A.これまでの後継者育成事業は、国の支援等を受けながら、筆組合など団体を通して筆事業所を主な対象に行ってきたようにおもいます。しかし、少子化や社会の毛筆離れ、中国製品の輸入拡大により、熊野筆のシェアは著しく減少し、もはや大量生産の時代ではなく、問屋さんが職人を抱えて仕事を分配することはできない状況となりました。
よって、これからは、原毛の下処理から毛組み、芯立て、仕上げ、名入れ、販売までも自分一人でこなせるようなマルチ職人の養成が必要と思います。

マルチな職人を目指して強い意志で日々研鑽を続けていく若い人に対して、直接支援(収入補償)をするなどして、観光事業とタイアップしながら後継者育成をしていければと思います。